だらにすけ よもやま話

■ だらにすけと山伏の関係

 だらにすけの原料はキハダ(オウバクともいう)というみかん科の樹木の皮で、当地洞川付近 には昔から沢山自生していました。この皮を煎じて煮詰めたドロドロのエキスを薄くのばして乾かしたものが「陀羅尼助」の原型です。腹痛や下痢の時にポキポキと割って飲みますがとても苦いおくすりです。白鳳時代に修験道の開祖、役の行者が修行中に山中のキハダの樹皮を使ってつくり始めたのがだらにすけの起源といわれています。

ところで、役の行者の教えに従って修験道の修行をする人を山伏といいますが山伏は奥深い山中に入っては厳しい修行を繰り返していました。「陀羅尼助」は山の中で修行する山伏の必需品でした。山伏達はだいたい普段は各地で病気の人の祈祷をしたりして生活していたので祈祷の時に人々にこのお薬を販売したりして生活の糧としたようです。山伏達の世話をしていた洞川でもだんだんと「陀羅尼助」の製造が広がり、やがては「陀羅尼助」のふるさととよばれるようになりました。現在でも洞川には13軒の「陀羅尼助」屋さんがあります。

■ だらにすけの名前の由来

 山伏達が「陀羅尼助」をつくるときには修行の際に用いるご真言の一種「陀羅尼」という呪文を唱えながら作ったことからこの薬は「陀羅尼助」と呼ばれるようになりました。「助」はお薬というような意味です。

ご真言とはインドの昔の言葉「梵語」で仏さまにお唱えする祈りの言葉です。その内でとくにありがたいとされるものを「陀羅尼」とよびます。
例えば「ナウマク・サンマンダ・バザラダン・センダ・マカロシャダ・ソハタヤ・ウン・タラ タ・カン・マン・ハーン・マーン」などがそれにあたり他にも様々な「陀羅尼」があります。昔は祈祷師などがこのような陀羅尼を唱えて色々な神に祈り、病の人を救ったりしたのでしょう。

■ 現在のだらにすけ

 現在、だらにすけは昔からの「板薬」とゲンノショウコなどの漢方薬を配合して丸めてつくる「丸薬」の2種類があり、
 それぞれ「陀羅尼助」、「陀羅尼助丸」といいます。現在販売されているのはほとんどが飲みやすい「陀羅尼助丸」のほうです。

■ だらにすけができるまで

 最後に、現在主流の丸薬の「陀羅尼助丸」の製造方法を順を追ってご説明します。

・まずよく乾燥させたキハダ皮を細かく砕きます。(オウバクともいい胃腸に作用する成分が入っています)
・砕いた皮を大きな釜に入れて数日煮込みます。3つの釜でだんだんに濃度を濃くしていきます
・すると黒いオウバクエキスができてきます(本当は黄色の液体ですが濃縮するので黒く見えます)
・これにゲンノショウコ(整腸薬)、ガジュツ(芳香性健胃薬)の粉を加えます。
・これを圧延機という機械にかけてひらべったい板状にのばします。
・これを製丸機という機械にかけると丸まった、だらにすけが出来てくるわけです。
・この丸薬を乾燥させて、またエキスをかけて表面を黒くコーティングします。
・もういちど乾燥させた丸薬を選別機という機械にかけて形の悪いものなどをふるい分けます。
・大きさと形の均一な丸薬だけを製品として包装します。
 胃腸の妙薬「だらにすけ」のできあがりです。

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